基本条件で最も重要なことは、客観的に自分及び家族の暮らし方を
データとして捕らえ、分析することと、更に主観的にどういう暮らし方
をしたいか、要望をまとめ整理することです。
そうすることによって家づくりのメインテーマ、サブテーマを絞り込ん
でいくことができます。
住みやすい家は、“暮らしやすい家”。
それは、今現在の生活の延長線上であろうと、まず考えられます。
家づくりの基本となるものは“暮らし方”だと理解してください。
つまり、過去から伝統的に受け継がれてきたもの、
現在の生活文化、そしてこれから未来においてこうありたいと
思う生活の要望が暮らし方を決めるのです。
この要素を考えることが、家づくりの基本条件を考えることになります。
次にあげる3つのものがポイントになります。
A 日本人として先祖代々受け継がれてきた文化、伝統様式とその意識。
B 今・現在のライフスタイル、 生活環境とその客観的現実。
C これからこうありたい、こう生きたいという主観的な要望や夢。
このA、B、Cの関係は、Aの伝統・文化・様式に対するそれぞれの方
の意識が核となり、Bの現実の生活があり、Cの未来における
主観的要望が加わっていく、という手順になります。
それではまず A における生活の中の伝統・文化・様式を
チェックしましょう。
例えばX氏は、
○お正月に門松は出さないが鏡餅は飾る。
○去年は子供の七五三を祝って子供に着物を着せて神社に行った。
○持ち物は、デザインがお気に入りの海外ブランド物が多いが
家の中で一番落ち着くのは畳敷きの和室。
X氏に限らず私たちの生活の中には、伝統文化がしっかりと染みつき、
その上さらに色々な時代の影響を受けて現在の文化、
生活様式に至っています。
あなた達はどんなタイプ?
お正月は家族そろってお屠蘇をする? 着物をよく着る?
七五三やりますか? クリスマスには教会に行く?
座禅くんでる? 畳のほうが落ち着く?
ケーキより饅頭、クッキーよりおせんべい?
個人差はあるでしょうが、これからの暮らし方を決める時、
生活意識が根底にあることを知っておくべきでしょう